進学総合コースは、2年時から選択授業があり、受験や卒業後の進路、興味関心に合った科目を履修します。
3年の「造形」の授業は、建築家の徐(そう)先生の指導で本格的な作品を制作しています。
今年度の作品は、1937年のパリ万国博覧会で展示されたあのピカソの「ゲルニカ」。美術史において最も力強い反戦の絵画として評価されている「ゲルニカ」を平和への思いを込めて表現します。
「ゲルニカ」概要
内戦状態にあったスペイン。反政府側のフランコ軍を支援するナチスドイツ軍が、1937年4月、スペイン北部バスク地方の町”ゲルニカ”を無差別爆撃し、多くの市民の命が奪われた。この殺戮(さつりく)を知ったピカソが描いた作品が「ゲルニカ」。「スペイしンを苦悩と死に沈めた軍隊に対する憎悪を表現した」とピカソが語るように、この絵には現実の戦闘場面が描かれているわけではなく、むしろ戦争によって与えられる恐怖や苦しみ、悲しみといった人間の普遍的な感情が示されている。画面右端の炎に包まれておののく女性、その手前の地面をはうように逃げる女性、さらには殺された子どもを抱いて絶叫している左端の女性など、それぞれの姿を大胆に変形して動作や表情を強調することによって、その感情をすさまじい切迫感をもって見る者に伝える。