みなさん、おはようございます。コロナの爆発的な感染拡大の中での終業式になってしまいました。不安な人も多いことと思います。
今日は3つお話します。
◆1つ目です。
昨日、職員会議がありました。
学年主任の先生が、各学年の様子を報告されました。たくさんの頑張っている姿、成長している姿があり、嬉しくなりました。1年生の中に、この4ケ月で勉強や友達づくりで中学の頃と比べて別人のように頑張っている人が沢山いることに驚きました。また、3年生に最高学年としての自覚が育っていることを頼もしく思いました。
感銘を受けたのが、体育大会応援団の取り組みです。全校の約1/3が参加した応援団。3年生は、12年生の知らない所で「どんな応援団にするのか」常に話し合っていたそうです。
「12年生が来年もやりたいと思えるような応援団に絶対する!」「どんなことも話し合って決めていく」「だれも取り残さない」……
団長、副団長にのしかかる重圧は大変なものがあったと思います。わずか2週間でしたが、取り組みの中でたくさんの成長のドラマが生まれました。「ゲーマー」でゲームを通してしか友達と関わっていない男子が、勇気を出して一生懸命12年生に教える姿。普段すぐキレてしまう男子が投げ出さずに最後まで頑張り抜く姿。感動です。
Yさん、見てるかな?「ダンスリーダー」をすると聞いた時は、正直相当心配しました。手元に担任の先生から頂いた感想があります。「鬼楽しかった。ダンスリーダーを任されて、みんなをまとめられるか、怖かった。ダンスをマスターするために夜の公園で友達から教えてもらったこともあった。みんなで全力でやった体育大会は、絶対に忘れない」
全力で取り組む中で成長が生まれます。自分の課題も見えてきます。できた時の「自信」も、でなかった時の「後悔」も、成長の糧になります。行事に精一杯取り組むことの大切さを、改めてみなさんから教えてもらいました。
◆ 2つ目です。
次の行事、これから始まる文化祭についてです。
暁光高校の文化祭は、「学ぶ文化祭」といって、テーマについて深める探究的な取り組みを行います。もちろん「よしもと芸人」を呼んでのオープニングや模擬店などの楽しい企画もあります。ただ、食品を扱う模擬店については、今年はコロナで3年生のみ、それも保健所が認めるものを食堂内で食べることに限定します。
クラステーマは、原爆や沖縄戦、子ども食堂、夜間中学、格差と貧困、SDGsなど、様々な問題に取り組まれると聞きました。その中で、私が関心を寄せているのが、「3年2組」のLGBT問題です。『彼女が好きなものは、ホモであって僕ではない』という本を扱うとのことですが、これを原作にしたNHKテレビドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る』を3年前に観ました。
「腐女子」というのはボーイズラブの作品が大好きな女子のことをと呼ぶそうですが、この女子高生三浦さん(藤野涼子)が好きになった同級生の純君(金子大地)がゲイであったというストーリーです。三浦さんが告り、この2人は付き合い始めます。いくら愛しても愛し返してもらえない三浦さん。ゲイであることをクラスの中でひた隠しにして学校生活を送る純。ゲイであることを悩み、傷つきながら生きる姿が痛ましく、涙が溢れました。
ドラマを通して刺さり続けた言葉が、純が叫ぶ「オレだって普通の幸せが欲しい」でした。「ゲイは普通じゃない」と多数者を基準にして成り立っている社会、そのことに大きな疑問を挟まないまま多数者の側で生きてきた自分、無知であることが加害の側にいるという事実。「普通」とは何か、性だけでなく自分の価値観を殴られるような作品です。余韻は3年経った今も残っています。
暁光高校の文化祭は、硬派の部分もありますが、フールドワーク行ったり、ゲストをクラスに招いてめったに聞くことができない話を聞いたり、思いっきり視野が広がります。積極的に参加して、取り組みの中で自分の意見をたくさん書いてくださいね。
それから、8月6日(土)、に文化祭実行委員会主催の「スタディーツアー」があります。今年は、在日コリアンがたくさん住む京都の「ウトロ地区」に生きます。Kポップ好き、韓ドラ好きの人がびっくりするほど増えていますが、「日本の中にある韓国」をこの夏学んできてください。バスの席にまだまだ余裕があるそうなので、希望者は担任の先生に言ってください。
◆最後、3つ目です。
この後、通知表が渡されます。努力が実った人が多いと思いますが、成績不振や学校生活の姿勢が後退している人がいて心配しています。懇談もあると思います。しっかり振り返ってくださいね。
コロナが爆発的に感染拡大していますので、健康管理には充分留意していい夏休みにしてください。
以上で終業式の挨拶を終わります。