3学期から生徒のみなさんが自由に使える”生理ナプキン”をトイレに設置しています。
最近目にすることが増えた「生理の貧困」という言葉。経済的な理由などで生理用品を十分に入手できないことを指します。社会的支援を求める声が高まり、生理ナプキンの無料配布の取組みが広がっています。
暁光高校も「生理の貧困」は生徒の基本的人権に関わる問題であるという認識から、新年を迎えたタイミングでトイレに設置しました。利用してくださいね♡
《以下、1年5組の「クラス通信」より》
みなさんは「生理の貧困」という言葉を聞いたことがありますか。生理の貧困とは「経済的な理由などで生理用品を十分に入手できないこと」を言います。最近注目されるようになったのはコロナ禍が長引き、経済的に困窮する女性が増えていることが背景にあります。
ピルのオンライン診療サービス「スマルナ」の調査によると生涯、生理にかかる費用は40万円だそうです。(「生理用品はナプキンを使用」「2〜3時間ごとにナプキンを交換」「生理期間が5日間」「1〜3日目に鎮痛剤を使用する」と仮定した場合)ほかにも、生理用ショーツを買ったり、低用量ピルを服用したり、肌がかぶれやすい人は高価なナプキンを使ったり、カイロで温めたりするなど、購入するものはさまざまでこの費用が上記の金額に更に加わります。生理用品の購入や入手をためらったり、購入できなかった理由に「収入が少ない」「生理用品が高額」「お小遣いが少ない」「バイトしておらず、親の負担を増やすのが申し訳ないから」(17歳学生)などとやはり経済的な理由が主なのです。一方海外では学校で無償で生理用品を配布している国もあります。最近は日本でも無償で配布する自治体が増えつつあります。
本校でも今までは保健室で配布してもらえるシステムでしたが、なんとこの1月からトイレに生理用品を設置することになりました。自分が生理であることをいちいち申告せずに、本当に必要な人が必要なものを簡単に使えるようにするためです。しかし、生理用品の購入をためらう理由に「恥ずかしいから」ということも大いにあるようです。生理はこれまで隠され、公に語られてきませんでした。保健室の先生によると「昔、生理中の人は(けがれているから)神社の鳥居をくぐれなかった」そうです。嘘みたいな話です。みなさんは生理用品を買った時茶色い紙袋に入れられたことはありませんか。私は若い時、余計に目立つからやめてほしいと思っていました。生理ってわざわざ自分から周りに知らせる必要はありませんが、そんなにひた隠しにしないといけないこと、恥ずかしいことなのでしょうか。みなさんはどう思いますか。前回の保健だよりでも生理痛に関するものが載っていましたが、生理痛だって上手にコントロールしていいんですね。「生理は病気じゃないんだから多少痛くてもガマンしたらいい」なんて思わなくていいんです。
本来生理のことはもっとオープンに語られてもいいものだと私は思います。日本は海外と比べて生理に対する不浄感、タブー意識が強く、初めて紙ナプキンが発売されたのは、欧米よりも40年ほど遅い1961年のことだそうです。今もタブー意識が根強く、理解が広がりづらい状況がありますが、男女かかわらず、女性にとって生理は当たり前の日常で、不浄ではないという意識を持つことで、女性が1か月のうち約4分の1、憂鬱な日々を我慢せず少しでも快適に過ごせる、そして行動の制限から解き放たれるのではないかと思います。「ジェンダー平等」の第1歩かも!?