《12月23日終業式 校長挨拶》
8月24日の始業式から4ケ月、今日で長かった2学期が終業します。
みなさん、始業式の頃のことを覚えていますか?その頃は感染拡大がピークでした。大阪だけで1日2500人。重症者が入院できず、甚大な被害が生まれました。府下で休校が相次ぐ中、暁光高校は一度も全校休校することなく乗り切ることができました。みなさんの協力があったからです。感謝します。
今日は3つのお話をします。
1つ目です。2学期は、文化祭、スポーツフェスティバル、校外学習と、1学期にできなかった行事をたくさん実施しました。
コロナが収束仕切らない中での文化祭や、球技大会と体育祭をドッキングさせたスポーツフェスティバル開催の決断は、正直私たち教員にとって勇気がいるものでした。しかし、3年生のみなさんの「卒業アルバムが薄っぺらいものになってしまう」「応援団のよさを後輩に伝えたい」…そんな思いを知り、「生徒のかけがえのない高校生活を何とかしたい」と何度も話し合いを持ち、知恵を絞って開催しました。キラキラと輝くみなさんの姿を見て、実施して本当によかったと思います。
応援団には200名以上が参加し、コロナに注意を払いながら練習を重ねました。ある1年生から聞きました。応援団のグループLINEに3年生から送られてきたダンスの練習動画を見たら、バックに映っていた教室の時計の針が8時を指していて、「こんな遅くまで残って先輩たちは頑張ってくれてるんだ」と感心したそうです。「あんな先輩になりたい」と思う12年生がたくさん生まれ、一生懸命努力する後輩の姿に3年生が励まされてまた頑張る…そんな成長のドラマが随所にみられました。3年生は進路や実習と並行しながらでしたから本当に大変だったと思います。よく頑張りました。
2つ目です。
少し視野を広げてみます。2学期の4ケ月間に社会の認識が変わったと思うことが2つあります。1つは、気候変動に対する危機感です。もう1つはジェンダーや男女平等に対する意識です。
特に、ジェンダー平等。1年前は、社会科の授業などでしか使われなかった「ジェンダー」という言葉。10月の選挙の争点にもなり、男女の賃金格差や女性議員の少なさが問題となりました。今まで普通に使われていた「女子力」(みなさんは使っていますか?)という言葉も、テレビでは使われなくなりました。LGBTQも普通に会話に出せるようになりました。時代は大きく動いています。私は「妻」のことを会話に出す時、何と呼んだらいいのかずっと悩んでいます。「奥さん」「嫁さん」「家内」は差別やジェンダーが含まれたものだし、「配偶者」「連れ合い」「パートナー」はあまり使われていません。もっと時代に会った言葉があれば・・・と思います。
自分にとっての「あたりまえ」が本当に全ての人にとっての「あたりまえ」なのか、それは実は多数者にとっての「あたりまえ」で少数者を傷つけているのではないか・・・もっと人権感覚を研ぎ澄ませたいと思います。 みなさんもぜひ考えてみてください。
3つ目です。
昨日の職員会議で各学年主任の先生から、友達と一緒に学び、行事を創りあげる中で成長してきたみなさんの姿がたくさん報告されました。一方で、1学期と比べ、日常的な学習が弱くなっている人が増えていることも報告されました。このあと通知表が渡されます。自分自身を振り返り、3学期に向けての目標を持ちましょう。
クラブ活動は、感染症対策で思う存分練習ができない中、よく頑張りました。ダンス部は、1月にストリートダンスHIPHOPの部で全国大会に出場します。ダンス部のみなさん、頑張ってきてくださいね。健闘を祈っています。ボランティア部は、11月の地域の美化活動に貢献してくれました。ありがとう。アルティメット部は、大阪舞洲オープンリーグ戦で大学生チームに勝利しました。女子バスケットボール部は、私学大会で1回戦を突破しています。3学期は新人戦が続きます。是非頑張ってください。
オミクロン株が新たな広がりを見せています。みなさん、感染症対策をしっかりおこない、良いお年をお迎えください!1月7日にまた会いましょう。