大阪暁光高等学校の最新ニュース・イベント情報をお届けします！

地域誌「未来ポシェット」冬号の「若者からの熱いメッセージ」コーナーで、看護科4期生(2021年3月卒業)の中野満実さんが紹介されました！中野さんは現在、河内長野市内の病院に勤務しています💕

💜私は、看護師としてはまだまだ未熟で悩む事もたくさんありますが、学生時代に同じ志を持った級友とともに乗り越えてきた経験が、私をたくましくしてくれたと実感しています。今では本当に看護師になってよかったと心から思っています。

💜看護師になろうと思ったきっかけは中学3年生の時です。私が2歳半の時に母は他界しましたが、父がその詳しい話を語ってくれたのが中学3年でした。当時母は肺がんを患っており、かかりつけの医師から余命1年と宣告されました。父が告知を受けましたが、誰にも話しませんでした。父が病院で母に会う度に「私はまだ死なないよね？」と血を吐きながら泣いて父に聞いてきたそうです。父一人が背負っていたという不安、そばに居るだけで何もしてあげられない辛さなど沢山語ってくれました。

💜そんななか、忙しくても長い時間傾聴して下さったのが、母の担当の看護師さんでした。最期まで母の闘病生活にしっかり向き合い看護してくださり、また父のメンタルケアまでしてくださったそうです。お陰で父は母の最期をしっかり看取ることができたと聞き、私も患者さんとそのご家族にやさしく接することができる看護師になりたいと強く思ったのです。そして私の将来への夢となりました。

💙沢山ある高校の中で、〝20歳で看護師になれる！〟と掲げている大阪暁光高等学校のパンフレットを見つけました。「看護師という職に就きたい」「早く看護師になれる」と自分はすぐに大阪暁光高校に行く事を決めました。

💙無事に入学して5年間、看護師になるための勉強の日々が始まりました。入学して一番に感じた事は、看護師になる事がとても大変だということで、自分の考えが甘かったと痛感しました。重い教科書、学習量の多さ、聞きなれない専門用語、難しい疾病の勉強、険しい壁が立ちはだかったのです。しかし、友だちと一緒に放課後残って勉強したり、電車の中や帰り道でも勉強したりするようになっていきました。共に学ぶ中で信頼できる友だちができみんな仲良くなり、しんどい勉強も楽しく思うことがありました。

💜高校1年生から臨地実習があったのですが、まず社会人としてのマナーから勉強してくださいと言われた時はどうしたらいいのか分からず不安が募り緊張しました。高校2年生以降も勉強と実習に追われる日々で、何回も看護師という夢を諦めたい、学校自体辞めたいという気持ちにもなりました。そんな時に支えてくれたのは一緒に看護師という夢に向かって頑張ってきた友だち、夢を叶えるために一所懸命支えご指導してくださった先生方、そして家族でした。

💜高校3年生の時に受け持たせていただいた患者様は、話しかけても返答がなく、手を握る強さだけでコミュニケーションをとることができる失明されている方でした。その患者様には毎日笑顔を絶やさず、返答がなくても手を握りながら話しかけ、日常会話をして関わっていく事を心がけました。

💜実習最終日に、沢山のことを学ばせて頂いたこと、コミュニケーションをとってくださったことなど感謝の気持ちを伝えると「あ」と一言ですが発声がありました。今までお世話してこられた看護師さんも聞いた事のない声を私は実習を通して聞くことができ、毎日丁寧に接し信頼関係を築いてきたから声を聞くことができたのではないかと指導者さんからお褒めの言葉を頂きました。

💜この経験は私が看護師になるための活力になっていきました。コミュニケーションは人と人とが目を見て話すことだと思っていましたが、それだけではない大切なことを学びました。実習指導して下さった看護師さん、患者様とそのご家族様に心から感謝しています。

💙5年間の積み重ねを国家試験で発揮し、看護師になる事ができました。看護師免許を手に持った瞬間、ついに本当に夢を叶えられたのだと実感して涙がとまりませんでした。1番に母に伝えたいと思い仏壇の前に座りました。5年間頑張ったよ！これからも頑張るよ！今まで見守ってくれてありがとう！と言いたかったことを全て伝えました。自分1人では看護師になるという夢を叶えられなかったことは、今もこれからもずっと心に留めておきたいと思っています。

💙私は、真に患者様に寄り添うことのできる看護師でありたいと思っています。仕事として自分のペースで関わるのではなく、患者様の苦痛、辛さを患者様のペースでつかんでかかわり、人として信頼されたいです。

💙病院に入職させて頂き、現在は素敵な先輩方の背中を追いかけながら日々沢山の患者様と関わらせていただき、少しずつですがスキルアップしています。学校で学んだことが活かせていることも嬉しいですし、プライマリーナースとして身体的、精神的、社会的などの個別性を考えた看護をしっかり考えることができ、新しい事を学びながら楽しい毎日を送っています。

看護科･看護専攻科卒業4期生(2021年3月卒業)

河内長野市内病院勤務　中野満実