第73回文化祭に寄せて
「人間教育」 これが大阪暁光高校の教育理念であることを、みなさん、知っていますか。
本校は、「命」や「人間の尊厳」大切にし、平和な社会を願って誠実に生きる人間を育てることを大きな教育目標にしています。もう少し具体的に言うと、「命」をないがしろにしたり、「人の尊厳」を踏みにじる場面に出くわした時に、「おかしいよな」「あかんよな」と思える人権感覚と、行動に移せる勇気を3年間で育みたいと思っているのです。
一人ひとりの価値観は、育ってきた環境や受けてきた教育、また、時代や文化に影響され形成されていきます。それゆえ先入観や偏見に支配されることも多々あります。“新しい世界”に出会える暁光高校の「学ぶ文化祭!」。この2ヶ月間の取組みが、みなさんの価値観を揺さぶり、「命を考える力」を大きくし、次代を創る力なっていることを期待します。
《世界規模の問題に立ち向かう時に必要な根っこは同じ。自分が当事者だと自覚すること。人を思いやること。結末を想像すること。そして行動に移すこと》
これは、長崎原爆資料館入口にある「メッセージ」です。文化祭での視野の広がりや学習の動機の変化を次の学びにつなげていってください。新たな発見がいっぱい詰まった各クラスのパンフレットに可能性を感じています。
未曽有のコロナ禍により、2年間、体育館での発表と食品バザーをなくしました。今年度どうするか、文化祭実行委員会のみなさんと議論を重ねてきました。完全ではありませんが、従来の形に近づけています。コロナに負けず、文化祭を成功させたいと頑張る生徒の皆さんを応援します。
PTA役員の皆様も模擬店を開き、盛り上げてくださっています。隣接する保育園や盛松寺、松ヶ丘町内会の皆様は、リハーサルから続く大音量にご理解を頂いています。たくさんの皆様のあたたかいご支援によって、第73回文化祭を開催できることになりました。心より感謝申し上げます。
校長 谷山